【系譜】

　　流祖　新免武蔵藤原玄信

　　二代　寺尾求馬助信行

　　三代　寺尾郷右衛門勝行

　　四代　𠮷田如雪正弘

　　五代　山東彦左衛門清秀

　　六代　山東半兵衛清明

　　七代　山東新十郎清武

　　八代　青木規矩男

​　　九代　米原亀生

　　十代　松岡秀樹　

【由来】

　新免武蔵藤原玄信によって創始された剣術である。

　円明流とも二刀一流とも称していたが、寛永十七年細川忠利に招かれて肥後熊本に来たり、泰勝寺の大淵和尚に「二天道楽」との法号をもらって以来、二天一流と云替えた。當に熊本の傳承武術の一つである。「五輪の書」には二刀のことのみ書かれ、又武蔵の肖像画には二刀を携えているが、巌流島の戦い迄の、六十余度の試合に敗けることのなかった体験を元にして、編みだされたのが一刀の形十二本で、本流の本命は一刀の形にある。